オープンキャンパスとは? その内容やメリット、一日の流れを解説

オープンキャンパスとは? その内容やメリット、一日の流れを解説

高校卒業後の進路として、大学、短期大学、専門学校などへ進学を選択する場合、問題となるのはどの学校を選ぶかでしょう。進学情報誌やWebサイトからいろいろな情報は入手できますが、それだけでは不十分なことが多いかもしれません。そこでおすすめなのが、オープンキャンパスへの参加です。
実際に学校を訪問し、校舎や学生の雰囲気、授業内容、施設などを自分の目で確かめれば、自分に合っているかどうかも見えてきます。オープンキャンパスの概要や一日の流れ、参加するメリットなどをお伝えします。

オープンキャンパスとは

オープンキャンパスとは、その学校に興味のある学生やその家族に見てもらうために、学校施設を公開することです。学内を見学して全体の雰囲気を感じてもらい、学校選びの材料にしてもらうために開催します。大学、短期大学のほか、最近ではオープンキャンパスを行う専門学校も増えています。

開催時期は、一般的には6月ごろから12月ごろまでの間に行われます。全体で年に2~3回開催する学校もあれば、学部またはキャンパスごとに合計で年10回以上行う学校もあり、開催時期、回数は一定ではありません。夏休みの時期に重なる7月〜9月の時期には、多くの学校が開催しているようです。また、学校の雰囲気をより知ってもらう目的で、学校祭に合わせてオープンキャンパスを実施するケースも見られます。

オープンキャンパスの参加率、参加時期は?

2020年5月に進学情報サイト、マイナビ進学が発表した「高校生の進路意識と進路調査に関するアンケート調査」で、オープンキャンパスの参加率を見てみましょう。同調査によると、「進学先を含む全出願校」のオープンキャンパスに参加した高校生の割合は、大学(43.6%)、短期大学(60.4%)、専門学校(55.0%)でした。いずれも約半数またはそれ以上の割合で、全出願校のオープンキャンパスに参加したことがわかります。

進学する学校のオープンキャンパスに参加した時期(累計)はどうでしょうか。高校3年生の4~6月時点では、オープンキャンパスに参加した高校生のうち43.5%と半数程度ですが、7~9月になると75.7%と大幅に上昇しています。オープンキャンパスに参加しようと考える高校生の多くは、夏休みが終わるころまでには、進学する学校のオープンキャンパス参加をすませていることがわかります。

また、参加時期を学年別にまとめた結果を見ると、もっとも多いのが3年生の7〜9月で32.2%、ついで2年生の7〜9月が13.9%となっています。オープンキャンパスは7〜9月の夏休み時期に開催されることが多いため、参加を希望する高校生の多くが7~9月に参加していることがわかります。

オープンキャンパスで開催されるおもなイベント

オープンキャンパスでのイベントは学校によっても異なりますが、おもな内容としては次のようなものが挙げられます。

  • 学校説明会

学校の歴史、特徴、力を入れている学びなどについて説明をします。

  • 学部(学科)説明会

学部(学科)別に特徴や授業内容の説明をします。専門学校では、取得可能な資格や卒業生の就職先などを説明します。

  • 入学説明会

奨学金や特待生制度の説明、寮での生活、入学に際して必要な費用の説明をします。

  • 模擬・公開授業

実際に先生が授業を行い、見学者がそれに参加できるようになっています。

  • キャンパスツアー

さまざまな施設を紹介しながら学校をめぐります。学校によっては、食堂でランチを体験できる場合もあります。

  • 入試対策講座

入試の傾向や過去に出題された問題の解説など、受験に役立つ情報を講座形式で公開します。

  • 個別相談会

訪問した高校生の悩みや疑問などに対し、個別に相談を受けることもあります。

  • 在校生との歓談

学校の雰囲気を伝えるため、在校生が学校生活や入試などの悩みに対応したり、学校案内、サークルや部活動紹介をしたりします。

  • 保護者説明会

学校によっては、学生だけではなく、その家族に対する説明会を行う場合もあります。学校での生活や学校生活でかかる費用などについての質疑応答を実施することもあります。

なお、2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響から、Web上でオープンキャンパスを実施する学校も増えています。学校の公式サイトで開催日程や内容を確認するとよいでしょう。

オープンキャンパスの流れ

オープンキャンパスには、予約制の学校と、自由参加の学校があります。模擬授業や個別相談など一部イベントのみ予約制の場合もあるため、参加希望のイベント内容を必ず事前に確認しておきましょう。

また、おおまかなスケジュールだけが公表されていて、参加者が自由に見てまわれる学校もあれば、学校説明会やキャンパスツアーとして流れが決まっている学校もあります。これも事前に確認しておかないと、参加したいイベントに参加できない可能性があるので注意が必要です。

一般的な1日のオープンキャンパス体験スケジュール

  • 受付

朝からの場合は、9時から10時、午後からの場合は13時から14時に学校へ行き、記帳したうえでイベントチラシや資料を受け取ります。

  • 学校説明会・入試説明会

学校全体や入試の説明を受けます。その後、各学科に分かれ、学科説明会や模擬・公開授業に参加します。

  • 個別相談・キャンパスツアー

学科説明や模擬・公開授業の代わりに、個別相談や在校生によるキャンパスツアーを実施する学校もあります。事前に情報を確認しておきましょう。

  • 各種イベント・ランチタイム体験

学校側の基本的な説明会のあとは、自由に学内をまわり、興味のあるイベントに参加します。午前中からオープンキャンパスが開催されている場合、ランチタイムサービスがある場合もあるので、雰囲気を味わううえでも参加してみましょう。

通常は半日程度で終了します。

オープンキャンパスに行くメリット

オープンキャンパスへの参加は、高校生にとってさまざまなメリットがあります。そのなかでも主なメリットは次のとおりです。

  • 雑誌やWebサイトからでは分からない生の雰囲気がつかめる

オープンキャンパスに参加すれば、進学情報誌やWebサイトからでは分からない生の雰囲気が感じられます。また、学校内の施設、学生の雰囲気だけではなく、自宅から学校までの実際の交通の流れや、駅から学校までの環境も確認できるため、学校選択時の大きなヒントとなるでしょう。

  • 模擬授業、サークル体験で学校生活の雰囲気がつかめる

模擬授業やサークル体験ができるのも、オープンキャンパスのメリットです。実際に学校で授業を受けたり、サークル活動を体験したりすれば、大学や専門学校での自分が実感できるようになり、より進学したいという意欲が湧くでしょう。

  • 先生や在校生に直接、質問することで疑問や不安が解消する

受験勉強の疑問点、将来の仕事に対する不安点などを、大学や専門学校の先生、在校生に直接、質問ができます。これにより、疑問や不安が解消され、受験勉強に集中できるようになるうえ、いま、何をすべきかが明確になるでしょう。

  • 入試講座や対策がわかり、勉強のコツがわかる

学校にもよりますが、オープンキャンパスのイベントとして、自校の入試講座や対策を教えてくれるところもあります。これを受講すれば、受験までの間に何を勉強すればよいか、どの部分を集中して覚えればよいかのヒントとなり、合格の可能性を高めることも可能です。

  • 将来の夢が明確になる

漠然と考えていた将来の夢や目標が、模擬授業や在校生の話、資格取得、就職先の説明などを聞くことで、より現実的になります。これにより、ぼんやりとしていた夢や目標が明確になり、受験勉強の意欲も向上するでしょう。

将来の夢に関しては、「将来の夢が見つからない理由とは?見つけるための方法を紹介」の記事もご参照ください。

オープンキャンパス当日の服装や持ち物について

最後にオープンキャンパスへ行く際の服装、持ち物、注意点について見ていきましょう。

オープンキャンパスに参加する際の服装

基本的に学校側から指定がないかぎり、私服で参加しても問題はありません。ただし、あくまでも学校見学なので、派手な格好は避けるべきでしょう。また、キャンパスツアーがあるため、履きなれた靴で行くことをおすすめします。

オープンキャンパスに参加する際の持ち物

模擬授業や学校説明会などに参加するのであれば、ノート、筆記具は必須です。また、夏休み時期に参加する場合は、水分補給のための水筒やペットボトルも持参するとよいでしょう。当日は、さまざまな資料やパンフレットが配布されるので、大きめのバッグを持っていくと便利です。お金は交通費と、午後にまたがる場合は昼食費があればよいでしょう。

オープンキャンパスに参加する際の注意点

「時間が決められているイベントに関しては絶対に遅刻しないこと」「友人と参加する場合、はしゃいだり大声を上げず常識的な行動をとること」「参加に予約が必要なイベントもあるため、事前の確認を怠らないこと」などに注意しましょう。

自分が入学したことを想定して細かい点の確認も忘れずに

オープンキャンパスは、ただ参加するだけでも学校の雰囲気を感じられます。しかし、せっかく参加するなら、自分が実際に入学したと想定して、細かい部分までしっかりと確認しましょう。

「自宅から学校までの道のりは遠くないか」「最寄り駅から学校までの間に、夜になると急に暗くなってしまう場所はないか」といったことから、「在校生の雰囲気は自分と合うだろうか」「先生は親身になって質問に答えてくれるのか」などもしっかりと確認します。

その学校に通うことをイメージしながら参加することで、受験のモチベーションアップにもつながります。気になる学校があれば、積極的に参加してみましょう。

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