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美容

肌のハリ艶も。髪の白髪や薄毛も。腎養生で全方位エイジングケア

皆さま、こんにちは。美容家の濱田文恵です。

巷では美容医療が老若男女から注目を浴びていますね。少し前まではハードルが高かったのですが、今では必ずしもメスで皮膚を傷つけるような手術をしなくても、レーザーや美容注射などで、美肌を目指したり、エイジングケアを叶えたりすることができるようになりました。

しかし、エイジングケアを叶えたくても、費用面や精神面での不安など、まだまだ化粧品のように誰もが挑戦できる方法でないのも事実。

そこで、今日は自分で出来るエイジングケアとして、腎養生についてのお話をしたいと思います。東洋美容では、腎を健やかにすることが、肌のハリ艶から、髪の白髪や薄毛対策まで、全方位のエイジングケアに繋がると考えられているのです。是非、参考にされてみてくださいね。

腎養生と美容の関係性

そもそも、なぜ腎養生がエイジングケアに繋がるのかについてお話ししますね。少し大きな話になってしまうのですが、東洋美容では、腎は生命力そのものを意味しています。腎の気が足りているか否かで、その人の健康状態を測ることできるイメージです。

エイジングケアと聞くと、どうしても美容的なイメージを持つと思いますが、実際には肌にできるシワやたるみなどの衰えも、関節がうまく動かない、新陳代謝が低下したなどの身体的な衰えも、すべて生命力の衰えであると同時に老化現象の現れですよね。

だから、生命力そのものである腎を養生し、腎の衰えを防ぐことができれば、エイジングケアに繋がると考えられるわけです。

東洋美容でいう"腎"とは?

もう少し東洋美容での"腎"について、理解を深めてみましょう。東洋美容の"腎"は、西洋的に考える腎臓の働きに加え、骨髄や造血、さらには生殖機能の働きまであるとされています。
私たちの体は、陰と陽の特徴をそれぞれもつ気血津液という物質がバランスを取り合うことで、健やかな生命活動ができると考えられています。

そして腎は、"先天の本"とも呼ばれ、この陰陽の大元となる存在というわけです。
また腎はさらに、腎陰と腎陽に分けることができます。

腎陰は、血や津液を生み出し、体内の潤いそのものとなり、各臓腑を滋養することができます。
腎陽は、人体の原動力であり、各臓腑を温め、生理活動を整えることができます。

腎養生をすることで、腎陰も腎陽も満たされ、バランスが整った状態になるので、自ずと体は衰えに強い体になっていくというわけです。

あなたの "腎"は大丈夫?腎の衰えチェック

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一般的に誰もが年齢を重ねることで、老化を招くもの。しかし、若い人でもたとえば、徹夜続きであれば、体内の津液は失われ、腎陰虚を招きます。陰液が不足すれば、体内では潤いが不足し、火(熱)を発生しやすくします。その結果、シミや赤ら顔などを招き、一気に肌の衰えを感じるようになってしまいます。まだ若いから大丈夫だと思わずに、まずは、ご自身の腎の衰え度をチェックしてみましょう。

  • 肌にツヤがない
  • 抜け毛が多い
  • 両頬のコケが目立ってきた
  • 肌が灰色にくすんでいる
  • 集中力がない
  • 黒クマがある
  • シワが多い
  • シミが濃くなってきた
  • 耳鳴りがする
  • 白髪が増えた
  • 視力が落ちた

3個以上当てはまる方は、知らずのうちに体内で腎の働きが低下し、衰えが始まっているかもしれません。早めのうちに腎養生を意識し、エイジングケアに繋げていきましょう。

腎養生すべき3回の黄金期

多くの女性が、エイジングケア向けの化粧品やシートパックを使ってスキンケアを一生懸命に頑張っているはずなのに、シワやシミができてしまうのは、やはり腎気虚が原因にあるからです。

先ほどもお伝えしましたが、腎を養生し、体内の陰陽バランスを整えれば、気血は調和し、肌のハリ艶が守られ、老化を遅らせることができるわけです。

そこで、女性には、腎養生をすべき3回の黄金期があるので、ご紹介しますね。

まずは、10代の青春期、20〜40代の育齢期、50歳以降の更年期の3回です。それぞれの黄金期に合わせた腎養生があるので、お伝えしていきますね。

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青春期

青春期は、子宮を冷やさないことが大切です。特に生理中に冷たいものを食べるのは御法度。腎気を消耗してしまいます。生理が始まったら、子宮を温め、月経周期を整え、腎気が充実するように努めましょう。この時期から腎気を充足にしていれば、年齢を重ねても老けにくい体作りに繋がりますよ。

育齢期

25〜40歳の女性は、社会人になったり、結婚や家庭に入ったり、子供を産んだりと、心身への負担が多い時期。そのため、気血の鬱血や腎気が弱まりやすい傾向にあります。腎気虚になると、何をするにもやる気が出ず、睡眠状態や記憶力にも影響が出てきます。見た目では、肌が乾燥し、シミが現れ、抜け毛は増え、一気に老けたような感覚に陥ることも。このような生活のストレスや負担が体内の気血を鬱血させ、早いうちから薄毛や白髪まで招いてしまうのです。

そのため、育齢期は経絡の通りを良くする養生がとにかくおすすめ。特に足元は、冷えや腎の働き低下すると、気血が停滞しやすくなるので、下記の「足のツボ一覧」を参考に、足首から膝上まで気血の巡りを促すイメージでマッサージを積極的に行いましょう。

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腎養生をし、五臓が滋養され、腎気の消耗を抑えれば、卵巣のエイジングケアにもつながり、妊娠しやすい体作りにも有効的です。

更年期

50歳前後は、更年期がやってきます。更年期になると、体内の津液が失われやすくなり、腎水不足を招きます。そのため寝付けにくく、途中覚醒にも悩まされるように......。また腎気虚によって、お腹に脂肪が溜まりやすく、情緒面でも憂鬱な気持ちに悩まされます。更年期の体や肌など全身の乾燥は、腎水不足や腎気虚により気血が失調しているためです。四季の規律に合わせ、生活習慣を見直し、食生活を整え、適度な運動、そして滋陰や養血に繋がる漢方薬やサプリメントを取り入れましょう。

小腹が減ったら。腎養生におすすめのおやつ

東洋美容では、「色黒入腎」と言って、色の濃いものは腎を補う働きがあるとされています。そのため、日頃から、黒色は深紫、深紅色の食材を摂るといいでしょう。これらの食材には、「補益腎精・滋陰養血」の働きがあり、腎を養生し、美肌の働きがあります。日頃から、黒木耳、黒胡麻、桑の実、くるみ、海苔などの食材を摂るようにしてくださいね。私のおすすめは、くるみと海苔。小腹が減った時におやつ感覚で食べてみてくださいね。

いかがでしたか?東洋美容では、エイジングケアといえば、"腎養生"だということを分かっていただけましたでしょうか?腎の働きが低下すれば老けてしまうと分かったのなら、腎養生をしない理由はないですよね。ぜひ、今日からでも腎養生で、年齢に負けない美肌も美髪も手に入れていきましょう。

■著者プロフィール

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日中美容研究家 濱田文恵

「延美長寿」をテーマに毎日のセルフ美容に西洋と東洋を組み合わせた独自の美養法を提唱。今あるキレイもこれから続くキレイも手に入れる。予防を根底に美容寿命を伸ばすための記事執筆・監修、セミナー講演や勉強会等を主宰し、女性誌やメディアで幅広く活躍中。(一社)日本セルフ美容協会代表理事、医薬品登録販売者、毛髪診断士、国際中医薬膳師

国際中医薬膳師 / 医薬品登録販売者 /日本エステティック協会認定エステシャン / 日本毛髪科学協会認定毛髪診断士 著書「運命をこっそり変える(2017)」

公式サイト:http://hamada-fumie.info/