柔道整復師について知る
最終更新日: 2026.05.29 公開日: 2026.05.28柔道整復師に興味があり、国家試験の合格率や難易度を調べている高校生の方に向けて、最新情報をわかりやすくまとめました。3年後の受験を見据えて、いま何を知っておけばよいのか、どんな学校を選べば合格に近づけるのかを具体的にイメージできる内容です。第34回(2026年3月実施)の最新結果から学校選びの判断基準まで、順を追って確認していきましょう。
まずは柔道整復師国家試験がどのような試験なのか、全体像をひと目でチェックしておきましょう。試験時期や合格基準を押さえておくと、3年後の受験までの準備イメージがぐっと明確になります。
柔道整復師国家試験は厚生労働省が指定する公益財団法人柔道整復研修試験財団によって、年に1回実施される国家資格試験です。最新の第34回試験は2026年3月1日に実施され、合格発表は同年3月26日に行われました。基本情報は以下のとおりです。
試験地は年度によって変更される可能性があるため、受験年度の公式発表で必ず最新情報を確認するようにしてください。詳しい受験スケジュールは厚生労働省の柔道整復師国家試験の施行ページで公開されています。
国家試験に合格しただけでは、柔道整復師として施術を行うことはできません。合格後に厚生労働省が管理する「柔道整復師名簿」へ登録する申請手続きを行い、免許証が交付されて初めて有資格者として働けるようになります。免許登録の事務手続きは、指定登録機関である柔道整復研修試験財団が行います。試験合格はゴールではなくスタートラインだという点を、最初に押さえておきましょう。
続いて、柔道整復師国家試験の合格率と難易度を、最新データと過去の推移から具体的に確認していきましょう。数字の意味を正しく読み解くことが、現実的な対策の第一歩です。
2026年3月1日に実施された第34回柔道整復師国家試験では、受験者総数4,434人に対し合格者は3,170人で、全国合格率は71.5%でした。これは過去5回の中で最も高い合格率です。一方で、4,434人中1,264人は不合格となっており、決して「ほぼ全員が合格できる試験」というわけではありません。約3割の受験者が不合格となる試験だという点は、最初にしっかり認識しておきたいポイントです。
近年の柔道整復師国家試験の合格率は、年度によって大きく変動しています。直近5回の推移は以下のとおりです。
このように40%台後半から70%台まで幅があり、受験する年度によって難易度に差が生じる可能性があります。出題傾向の変化や難問の比率によって合格率は変動するため、「直近が高いから次も簡単」とは限らない点に注意が必要です。安定して合格できる実力を養うには、早めに学習計画を立てることが欠かせません。
柔道整復師国家試験の合格率は、新卒と既卒で大きく異なります。第34回の合格率は新卒受験者が90.3%、既卒受験者が32.9%で、その差は約57ポイントにも上ります。新卒は養成校で体系的に学んだ知識が記憶に残っている状態で受験するのに対し、既卒は働きながらの再受験になることが多く、学習時間の確保が難しいことが背景にあります。この事実は「現役合格を逃すと一気にハードルが上がる」ことを示しており、養成校在学中の3年間でしっかり合格までたどり着く戦略が現実的だといえます。
第34回の合格率71.5%という数字だけを見ると「比較的合格しやすそう」と感じるかもしれませんが、内容を細かく見ると油断はできません。理由は3つあります。1つ目は必修問題で80%以上という厳しい基準があり、50問中40問以上正解しないと、一般問題が満点でも不合格となる点です。2つ目は出題科目が解剖学・生理学・柔道整復理論など11科目に及ぶ広範囲な試験であり、苦手科目を1つでも放置すると失点が積み重なる点です。3つ目は前述のとおり既卒の合格率が32.9%まで下がる現実で、一度不合格になると合格までの道のりが大きく遠のきます。だからこそ、在学中から計画的に学習を積み上げる環境が重要になってきます。
ここでは試験の中身そのもの、つまり問題構成・合格基準・出題科目・形式を詳しく見ていきます。試験の仕組みを理解することで、対策のイメージがより具体的になります。
柔道整復師国家試験の問題数は合計250問で、内訳は必修問題50問と一般問題200問です。「必修問題」とは、柔道整復師として最低限必ず身につけておくべき基礎的な内容を問う問題で、「一般問題」は専門知識全般を幅広く問う問題です。配点はどちらも1問1点で、合計250点満点となっています。試験時間は午前と午後に分かれており、長時間の集中力も求められます。
合格基準は必修問題で総点数の80%以上、一般問題で総点数の60%以上を得点することと定められています。具体的には、必修問題50問中40問以上、一般問題200問中120問以上の正解が必要です。注意すべき点は、どちらか一方の基準を満たさないだけで不合格になることです。たとえば一般問題で180点取れても、必修問題が39点だった場合は不合格となります。一般問題で高得点を取ることだけを目標にするのではなく、必修問題で確実に40点以上を取る対策が欠かせません。
出題科目は厚生労働省によって11科目が指定されており、大きく次の3つに分類できます。
医学系科目に加えて法規まで含まれており、出題範囲が非常に広いことがわかります。各科目の具体的な学習内容や効果的な勉強法については、関連記事「柔道整復師になるために必要な知識と勉強法」で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
試験は全問マークシート方式の筆記試験で実施され、実技試験は含まれていません。ただし「実技がない=簡単」というわけでは決してなく、養成校では国家試験合格と並行して臨床現場で必要な実技力も身につける必要があります。現場で活躍するには、筆記試験合格に加えて実技スキルが不可欠だからです。なお視覚に障害がある受験者については、申請により点字試験や試験時間延長などの配慮も用意されています。
柔道整復師を目指す高校生にとって、受験資格を得るまでの進学ルートは最初に押さえておくべき大切なポイントです。ここでは具体的な道筋を確認していきましょう。
柔道整復師国家試験は、独学や高校卒業だけでは受験できない仕組みになっています。これは医療系国家資格に共通する特徴で、人の身体に触れる職業として最低限の知識と技術を養成校で学ぶことが法律で義務付けられているからです。高校卒業後すぐに国家試験を受けたいと考える方もいますが、まずは指定された養成校への進学が第一歩となります。「3年後に受験するためには、その前の3年間の学びが必要」と覚えておきましょう。
受験資格を得るには、文部科学大臣が指定した学校または都道府県知事が指定した柔道整復師養成施設で、3年以上柔道整復師に必要な知識と技術を修得する必要があります。「3年以上」という条件は柔道整復師法に基づくもので、医療系資格の中でも最短ルートに位置づけられます。高校卒業時に進学先を決めれば、最短3年で受験資格が得られるのは、柔道整復師を目指す上での大きな魅力です。なお柔道整復師という職業そのものについて詳しく知りたい方は、「柔道整復師とは」の記事もあわせてご確認ください。
養成施設には大きく分けて「3年制の専門学校」と「4年制大学」の2種類があります。専門学校は最短3年で受験資格が得られ、実技中心の現場直結型カリキュラムが組まれていることが特徴です。一方、大学は4年間かけて学ぶため学士号を取得でき、研究やスポーツ科学などより幅広い学びが可能です。それぞれにメリットがあり、「早く現場に出たい」「学費を抑えたい」場合は専門学校、「大卒の学位を取得したい」場合は大学が向いています。ただし国家試験合格を最優先に考えるなら、学校種別だけで判断するのではなく、1年次からの基礎科目サポート体制、模擬試験の実施頻度、苦手科目への個別フォローの有無といった「国家試験対策の手厚さ」を比較することが大切です。
受験資格を得たあとは、実際にどのような手順で国家試験を受けて免許まで取得するのでしょうか。願書提出から免許登録までの流れを時系列で確認していきましょう。
国家試験の受験手続きは、試験の前年12月下旬から1月中旬にかけて行われます。具体的な流れは次のとおりです。
第34回試験では、書類受付期間が2025年12月22日〜2026年1月14日、受験票発送が2026年2月13日、試験日が3月1日という日程で実施されました。書類提出期限を1日でも過ぎると受験できないため、養成校在学中はスケジュールを必ず確認しておきましょう。
試験合格者は3月下旬に厚生労働省と柔道整復研修試験財団のホームページで発表されます。第34回試験の合格発表は2026年3月26日に行われました。発表ページに自分の受験番号があれば合格ですが、ここで終わりではありません。前述のとおり、柔道整復師として施術を行うには厚生労働省管理の名簿への登録が必要です。登録には合格証明書・戸籍抄本・登録免許税(収入印紙9,000円)などが必要で、申請から免許証が届くまで2〜3ヶ月程度かかる場合があります。新卒で4月から接骨院などに就職する場合は、必要に応じて登録済証明書の発行も確認しておくと安心です。
3年後の合格を見据えるなら、養成校選びは合格率を左右する重要な要素です。ここでは高校生が学校選びで必ずチェックしたい4つのポイントを紹介します。
養成校を比較するときに最も客観的な指標が「新卒合格率」です。前述のとおり全国の新卒合格率は90.3%(第34回)ですが、養成校ごとに大きな差があります。学校パンフレットやWebサイトには合格実績が掲載されていますが、「合格率○%」とだけ記載されている場合、新卒のみの数値か既卒も含めた数値かで意味が大きく変わります。「新卒合格率」と「受験者数」をセットで公開している学校のほうが透明性が高く、信頼できる判断材料になります。
合格率が高い養成校には、共通して充実した試験対策プログラムがあります。具体的に確認したいのは、本番形式の模擬試験を年間で何回実施しているか、学期途中の補講や直前対策講座が用意されているか、苦手分野の個別指導や質問対応の仕組みがあるかという3点です。模擬試験は単なる練習ではなく、自分の弱点を客観的に把握する場として機能します。学校選びの段階で「対策のスケジュール感」までイメージできる学校を選ぶと安心です。
11科目という出題範囲の広さを踏まえると、3年生になってから対策を始めるのでは遅すぎます。1年次から定期的に到達度を測り、苦手科目を早めに発見できる学習環境が整っているかは重要なチェックポイントです。授業時間外でも質問できる先生がいるか、過去問演習が日常的に組み込まれているかといった「日々の学びの仕組み」を、オープンキャンパスで在校生や先生に直接質問してみると、パンフレットでは見えない実態がつかめます。
万が一不合格になった場合のサポート制度も、必ず確認しておきたい項目です。既卒の合格率が32.9%まで下がる現実を踏まえると、不合格時のフォローがあるかどうかは進路選択に大きく影響します。学校によっては「合格保証制度」「卒業後の補講参加無料」「翌年度の特別講座参加可能」など、卒業後も継続して学べる仕組みを用意しているところもあります。「絶対に1回で受かる」と思っていても、保険として用意されている制度の手厚さは安心材料になります。次のチェックリストを参考に、気になる学校を比較してみてください。
高校生が学校選びで確認したい6つのチェックポイント
ここまで紹介した「学校選びの判断基準」を、日本健康医療専門学校(ニッケン)の実際の取り組みに当てはめながら見ていきましょう。
日本健康医療専門学校の柔道整復学科では、第34回柔道整復師国家試験において受験者72名のうち70名が合格しました。合格率は97.2%で、全国新卒合格率の90.3%を上回る結果となっています。前述のとおり、新卒合格率は学校の指導体制を映す客観的な指標です。具体的な合格実績は合格実績ページでも公開しています。
全国平均・全国新卒・ニッケンの第34回試験における合格率を比較すると、次のとおりです。
全国平均には新卒・既卒のすべてが含まれているため単純比較はできませんが、新卒のみで集計された全国新卒合格率90.3%と比べてもニッケンは上回る水準を維持できています。重要なのは数字そのものよりも、この実績を支える日々の指導体制が整っていることです。1年次からの基礎固めと3年次の集中対策が、合格実績の土台となっています。
ニッケンの国家試験対策は、3年間を通じて段階的に組まれています。1年次は解剖学・生理学などの基礎科目を確実に身につけ、2年次以降は柔道整復理論と臨床知識を積み上げ、3年次には模擬試験と個別指導を組み合わせた直前対策を行います。さらに万が一在学中に合格できなかった場合に備え、卒業後も国家試験対策講座に無料で参加できる「合格保証システム」を用意しています。在学中の3年間だけでなく、合格までしっかり伴走する仕組みが整っているのが特徴です。
パンフレットや数字だけでは伝わらない学習環境は、オープンキャンパスで実際に確かめるのが一番です。授業で使う実習室や模擬接骨院、在校生のリアルな声、先生との距離感など、学校選びに必要な情報を一度に体感できます。柔道整復師の仕事や進路に少しでも興味があるなら、まずは気軽にオープンキャンパスに参加するか、資料請求から始めてみてください。
最後に、柔道整復師国家試験について高校生からよく寄せられる質問にお答えします。気になるポイントをまとめて確認してみてください。
難易度は年度によって変動し、第34回の全国合格率は71.5%でした。一見高く見えますが、必修問題80%以上という厳しい基準があり、出題範囲も11科目と広範囲です。既卒の合格率は32.9%まで下がるため、現役での合格を目指す計画的な学習が現実的な戦略です。
直近5回の合格率は第30回62.9%、第31回49.6%、第32回66.4%、第33回57.8%、第34回71.5%です。40%台後半から70%台で推移しており、年度によって難易度に差があります。新卒に絞ると第34回は90.3%と高めですが、油断は禁物です。
合格には、必修問題50問中40問以上(80%以上)、一般問題200問中120問以上(60%以上)の正解が必要です。どちらか一方でも基準を下回ると不合格になるため、一般問題だけでなく必修問題の対策も同等に重要です。
高校時代に取り組みたいのは、生物や化学など人体の基礎につながる科目の勉強と、養成校のオープンキャンパス参加です。生物の基礎知識は入学後の解剖学・生理学にそのまま活きてきます。また、オープンキャンパスで複数校を比較しておくと、納得感のある進路選択ができます。
国家試験そのものは全問マークシート式の筆記試験で、実技試験はありません。ただし養成校では国家試験対策と並行して、骨折・脱臼・捻挫などへの対応技術を3年間かけて学びます。現場で活躍するには、筆記合格に加えて実技スキルが不可欠です。
過去問は公益財団法人柔道整復研修試験財団の公式サイトで公開されており、第30回〜第34回までの問題と正答が掲載されています。試験対策の出発点として、まずは公式サイトで実際の問題形式を眺めてみるとよいでしょう。
翌年以降に再受験することは可能ですが、前述のとおり既卒の合格率は32.9%と大きく下がります。再受験のためには独学で対策するか、養成校の合格保証制度や卒業生向け補講を活用するのが一般的です。学校選びの段階で不合格時のサポート制度の有無を必ず確認しておきましょう。
柔道整復師国家試験は、第34回の全国合格率が71.5%、新卒に絞れば90.3%と一見高く見えますが、必修問題80%基準や11科目という広い出題範囲があり、決して油断できる試験ではありません。既卒の合格率が32.9%まで下がる現実を踏まえると、養成校在学中の3年間でいかに計画的に学習を積み上げられるかが合否を分けます。だからこそ、新卒合格率・対策体制・サポート制度を備えた学校を選ぶことが大切です。日本健康医療専門学校では3年間を通じた段階的な国家試験対策を用意しています。まずはオープンキャンパスや資料請求で実際の学習環境を確認し、納得のいく進路選択に役立ててください。