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柔道整復師について知る

最終更新日: 2026.06.22 公開日: 2022.01.10

柔道整復師の勉強法とは?国家試験合格に向けた3年間の学習計画と科目別対策

柔道整復師を目指すうえで、多くの人がつまずくのが「結局、何をどう勉強すればいいのか」という点です。試験範囲は広く、3年間という長い学びの中で計画的に積み上げていく必要があります。

この記事では、柔道整復師国家試験に合格するための具体的な勉強法に絞って解説します。1年次から直前期までの学習計画、科目別の対策、過去問の使い方、必修問題への向き合い方まで、これから学ぶ高校生にもわかるようにまとめました。社会人から目指す方や、お子さんの進路を考える保護者の方にも参考にしていただけます。

なお、試験日や受験資格、合格率の詳しい推移といった制度面の情報は、別記事「柔道整復師国家試験の合格率・難易度・試験内容」で詳しく解説しています。本記事では「合格するための勉強のしかた」に集中してお伝えします。

柔道整復師の勉強法は「授業の復習・基礎固め・過去問反復」が基本

最初に結論からお伝えします。柔道整復師国家試験は、試験直前の丸暗記だけで乗り切るのが難しい試験です。出題範囲が広く、解剖学や生理学といった基礎科目の理解が、柔道整復理論などの応用科目につながっているためです。そのため、合格に近づく勉強法の柱は次の3つに整理できます。

  • 1年次:授業内容をその都度復習し、解剖学・生理学などの基礎を固める
  • 2年次:苦手科目を早めに見つけて潰し、科目どうしのつながりを理解する
  • 3年次:過去問と模試を反復し、必修問題対策を徹底する

特に意識したいのが、合格基準です。第34回(2026年)の基準では、必修問題は50問中40問以上(80%以上)、一般問題は200問中120問以上(60%以上)の両方を満たす必要があります。必修問題は高い得点率が求められる「足切り」の性質があるため、苦手分野を放置しないことが合格の前提になります。最新の合格基準や合格発表の詳細は、第34回柔道整復師国家試験の合格発表(厚生労働省)でも確認できます。

試験の難易度や合格率の年ごとの推移など、制度面をしっかり把握したい方は、柔道整復師国家試験の合格率・難易度・試験内容もあわせてご確認ください。

柔道整復師国家試験で勉強する主な科目

柔道整復師国家試験では、次の11科目が出題されます。まずは「何を学ぶ科目で、勉強のときどこを意識すればよいか」を整理しておきましょう。各科目を深く説明するより、勉強の方向づけとして眺めるのがおすすめです。

  • 解剖学:人体の構造・骨・筋・神経の位置関係を学ぶ。図や模型で位置を覚え、説明できる状態を目指す
  • 生理学:細胞・組織・器官のはたらきを学ぶ。体の働きの流れから理解し、解剖学とセットで復習する
  • 運動学:骨・関節・筋・神経の動きと運動力学を学ぶ。実際の動作と結びつけて理解する
  • 病理学概論:病気の起こる仕組みと病態を学ぶ。専門用語を自分の言葉で説明できるようにする
  • 衛生学・公衆衛生学:予防医学・疫学・健康維持を学ぶ。数字や統計が問われやすいので整理して覚える
  • 一般臨床医学:内科的疾患の病態と原因を学ぶ。生理学・病理学とつなげて覚える
  • 外科学概論:外傷に対する外科的知識・思考法を学ぶ。柔道整復理論との関連を意識する
  • 整形外科学:骨・筋・靱帯・神経の外傷や変性疾患を学ぶ。部位ごとに疾患を整理する
  • リハビリテーション医学:障害の回復・予防のための治療法を学ぶ。治療の目的と流れをセットで理解する
  • 柔道整復理論:柔道整復術の歴史・施術・理論を学ぶ。骨折・脱臼・捻挫などの違いを軸に整理する
  • 関係法規:柔道整復師に関わる法律・制度を学ぶ。数字・届出・禁止事項を整理して暗記する

科目が多く見えますが、すべてが独立しているわけではありません。解剖学・生理学という土台の上に、臨床系科目や柔道整復理論が乗っている構造です。基礎を固めることが、結果的に応用科目の理解を早めます

1年次・2年次・3年次で変えるべき勉強法

柔道整復師の勉強で大切なのは、学年ごとに「やるべきこと」を切り替えることです。同じ勉強を3年間続けるのではなく、段階的に重点を移していきましょう。まずは全体像を、学習スケジュール例として整理します。「今の時期に何をすればいいか」の地図として活用してください。

時期やること目標
1年次前期解剖学・生理学の用語に慣れる授業内容を自分の言葉で説明できる
1年次後期小テストの復習を習慣化する苦手単元を残さない
2年次基礎科目と臨床科目をつなげる苦手科目を把握する
3年次前半過去問・模試を開始する出題傾向をつかむ
試験半年前必修問題を毎日解く足切りを回避する
直前期間違えた問題を総復習する新しい教材を増やさない

それぞれの学年で意識したいポイントを、順に見ていきましょう。

1年次は解剖学・生理学の基礎を固める

1年次でつまずく原因の多くは、専門用語に慣れていないことです。まずは用語に触れる回数を増やし、抵抗感をなくすところから始めましょう。

  • 授業で出てきた専門用語は、その日のうちに意味を確認する
  • 授業後はできれば24時間以内に復習し、記憶が新しいうちに定着させる
  • 小テストを軽視せず、点数より「どこを間違えたか」を確認する
  • 解剖学は図やイラスト、骨格模型を使って位置関係をイメージする
  • ノートをきれいに作ることを目的にせず、人に説明できる状態を目指す

1年次は派手な成果が見えにくい時期ですが、ここで基礎を固められるかどうかが、後の2年・3年の伸びを左右します

2年次は苦手科目を早めに見つけて潰す

2年次は学ぶ内容が増え、科目どうしのつながりが見えてくる時期です。この段階で苦手を放置すると、3年次の過去問演習でつまずきます。

  • 1年次科目(解剖学・生理学)の復習を継続する
  • 柔道整復理論や臨床系科目と、基礎科目のつながりを意識する
  • 模試や小テストで「自分が取れていない分野」を可視化する
  • 苦手科目を後回しにせず、早めに先生へ質問して解消する

「苦手をいつ潰すか」で迷ったら、答えは「2年次のうちに着手」です。3年次は過去問と模試に時間を使いたいため、基礎の取りこぼしは早めに回収しておきましょう

3年次は過去問・模試・必修問題対策に集中する

3年次はいよいよ国家試験対策が本格化します。インプット中心から、アウトプット中心に切り替える時期です。

  • 過去問演習を本格化させ、出題傾向に体を慣らす
  • 必修問題は足切りがあるため、毎日少しでも触れる習慣をつくる
  • 模試を受けたら、点数より復習を最優先する
  • 試験直前期は新しい教材を増やしすぎず、今ある教材を固める

直前になって焦らないためにも、3年次の前半から計画的に過去問へ取り組むことが大切です。

柔道整復師国家試験に合格するための過去問の使い方

過去問は、合格に直結する最も実用的な教材です。ただ「解いて答え合わせをする」だけでは効果が半減します。次の手順を意識しましょう。

  1. 1周目は点数を気にしない。まずは出題傾向や問われ方を知ることが目的
  2. 2周目以降は間違えた問題を中心に解き、解けた問題より解けなかった問題に時間をかける
  3. 解説を読んで終わりにせず、必ず教科書に戻って根拠を確認する
  4. 間違えた理由を「知識不足」「問題文の読み間違い」「選択肢の比較ミス」に分ける
  5. 本番前は時間を測って解き、時間配分の感覚を身につける
  6. 過去問アプリや市販の問題集を使う場合も、解説の根拠は必ず教科書で確認する

「何年分・何周すればよいか」に明確な正解はありませんが、目安としては、まず直近5年分に取り組み、最低2〜3周することを目標にしましょう。ただし、学校の指導方針や模試の結果によって、優先すべき年度・科目は変わります。周回数を増やすこと自体を目的にせず、間違えた問題を教科書に戻って説明できる状態にすることが大切です。なお、過去問は試験を実施する公益財団法人柔道整復研修試験財団の公式サイトで、回ごとの試験問題が公開されています。

科目別の勉強法

ここでは、特につまずきやすい科目の勉強法を掘り下げます。

解剖学の勉強法

解剖学は暗記量が多く、最初の関門になりがちです。文字だけで覚えようとすると挫折しやすいので、視覚を使いましょう。

  • 骨・筋・神経は図やイラストで覚える
  • 骨格模型を使い、立体的な位置関係をつかむ
  • 位置関係は自分の体で確認する。触れてみると記憶に残りやすい
  • 丸暗記ではなく、「どこにあり、何をするか」を説明できる状態を目指す

生理学の勉強法

生理学は細部から覚えようとすると混乱します。まずは全体像から入りましょう。

  • いきなり細かい数値を覚えず、体の働きの流れから理解する
  • 出てきた専門用語をそのままにせず、意味を言葉で確認する
  • 図解やフローチャートで、はたらきの流れを整理する
  • 解剖学とセットで復習する。構造(解剖)と働き(生理)は表裏一体である

柔道整復理論の勉強法

柔道整復理論は、柔道整復師ならではの中核科目です。基礎科目で得た知識を、施術の理論へ結びつけて理解しましょう。

  • 骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷の違いをまず整理する
  • 施術の流れと理論を結びつけて覚える
  • 実技授業や臨床のイメージと関連づけると定着しやすい
  • 過去問で問われやすいパターンを把握しておく

関係法規の勉強法

関係法規は後回しにされがちですが、得点源にしやすい科目でもあります。

  • 後回しにしすぎず、コツコツ積み上げる
  • 数字・届出・禁止事項を整理して覚える
  • 似た用語を比較して、混同を防ぐ
  • 短時間でよいので、毎週触れる習慣をつくる

必修問題と一般問題で勉強法を分ける

柔道整復師国家試験は、必修問題と一般問題で求められるものが異なります。勉強法も分けて考えましょう。

必修問題は基礎的な内容が中心ですが、80%以上の正答が必要です。ここで基準を下回ると、一般問題で高得点を取っても不合格になってしまいます。基礎知識を「確実に」取る練習が欠かせません。

一方の一般問題は範囲が広く、すべてを完璧にするのは現実的ではありません。得点源となる科目を作りつつ、苦手科目で大きく崩れないようにすることが目標です。

考え方をまとめると、「必修は毎日、一般は計画的に広く」が基本方針になります。必修問題は毎日少しずつ触れて取りこぼしを防ぎ、一般問題は計画を立てて範囲を回していきましょう。

柔道整復師を目指す人の勉強時間の目安

勉強時間は、基礎学力や得意・不得意、学校のサポート体制によって変わります。以下はあくまで一つの目安として参考にしてください。

  • 1年次・2年次:授業後に30分〜1時間程度の復習を習慣化する
  • 3年次前半:1日1〜2時間の自習時間を確保する
  • 試験半年前〜直前期:模試・過去問の復習を中心に、平日2〜3時間、休日はまとまった時間を確保する

大切なのは「長く座ること」ではなく、「復習と過去問を継続すること」です。短時間でも毎日続けるほうが、まとめて詰め込むより定着します

アルバイトや部活動がある日は、無理に長時間勉強しようとしなくて構いません。通学時間に用語を確認し、帰宅後に小テストを復習するだけでも、学習習慣を切らさないことにつながります。そのぶん休日に過去問演習や模試の復習をまとめて行い、週に1回は遅れを取り戻す日をつくっておくと、生活リズムを崩さずに続けられます。必要な勉強時間には個人差があるため、自分の理解度と生活に合わせて調整しましょう。

やってはいけない勉強法

努力しているのに伸びないときは、勉強のやり方に原因があるかもしれません。次のような勉強法は避けましょう。

  • 教科書を読んだだけで理解した気になる。読むだけでは記憶に残りにくいので、問題を解いて確認する
  • 過去問の答えだけを丸暗記する。番号を覚えても、問われ方が変わると対応できない
  • 苦手科目を後回しにする。直前に回すと間に合わなくなる
  • ノート作りに時間をかけすぎる。きれいなノートは目的ではなく手段である
  • 直前期に新しい参考書を増やしすぎる。手を広げず、今ある教材を固める
  • 睡眠時間を削りすぎる。睡眠不足では記憶が定着せず、逆効果になる
  • 模試の点数だけ見て復習しない。点数より「どこを間違えたか」が次に活きる

勉強を続けるためのコツ

3年間の学びを続けるには、モチベーションを保つ工夫も必要です。

  • 小さな目標に分ける。「今週は関係法規の届出を覚える」など達成しやすい単位にする
  • 週単位で学習計画を立てる。1日単位だと崩れたときに立て直しにくい
  • 間違えた問題を「失点」ではなく「伸びしろ」と捉える
  • 友人と教え合う。人に説明すると、自分の理解の穴が見える
  • 先生に早めに質問し、わからない箇所を抱え込まない
  • 学校の補講・模試・小テストを積極的に活用する
  • 体調管理と睡眠も勉強の一部。健康な状態でこそ勉強は身につく

日本健康医療専門学校でできる国家試験対策

ここまで紹介した勉強法は、一人で続けるのが難しい場面もあります。だからこそ、勉強法を「実行しやすい環境」が整っているかどうかは、養成校選びの大切なポイントです。

日本健康医療専門学校(NIKKEN)の柔道整復師合格率は、第34回柔道整復師国家試験で97.2%(72名中70名が合格)でした。全国平均が71.5%(厚生労働省 発表)であることをふまえると、高い水準で合格者を送り出しています。

その背景にあるのが、国家試験対策を3年次の直前対策だけに任せない体制です。NIKKENの柔道整復学科は3年制で、午前部・午後部から学び方を選べます。日々の授業・小テスト・模擬試験・補講・質問対応を通じて、早い段階から基礎の定着と弱点の把握を進められるため、この記事で紹介した「復習の習慣化」「苦手の早期発見」「過去問・模試の反復」をそのまま実行しやすい環境になっています。合格率が高い理由は、特別な裏技ではなく、こうした日々の積み重ねを続けやすい仕組みにあります。国家試験科目が正規カリキュラムに組み込まれているため、日々の授業そのものを国家試験対策として積み上げやすい点も特徴です。

実際に、先輩の国家試験合格STORYでも、過去問アプリ・授業ノート・毎日の小テストの活用や、試験前の生活リズムの調整が紹介されています。

なお、柔道整復師の仕事内容や年収、向いている人について知りたい方は、柔道整復師の仕事内容や年収、向いている人をまとめた記事もご覧ください。学校選びで迷っている方は、柔道整復師の学校選びで比較すべきポイントや、専門学校と大学の違いも参考になります。

柔道整復師の勉強法に関するよくある質問

柔道整復師国家試験の勉強はいつから始めるべきですか?

国家試験対策そのものは3年次から本格化しますが、勉強自体は1年次の授業からすでに始まっています。1年次から授業の復習を習慣にしておくと、3年次の負担が大きく減ります。「国試対策=3年次から」ではなく、「基礎固め=1年次から」と考えましょう。

柔道整復師は独学だけで国家試験を受けられますか?

受けられません。柔道整復師国家試験には受験資格があり、指定された養成校(専門学校・大学・養成施設)で3年以上学ぶ必要があります。独学のみでは受験資格を得られないため、まず養成校への進学が前提になります。受験資格の仕組みは全国柔道整復学校協会の解説でも確認でき、詳しい合格率や難易度は柔道整復師国家試験の合格率・難易度・試験内容でまとめています。

過去問は何年分解けばよいですか?

明確な正解はありませんが、まず直近5年分に取り組み、最低2〜3周することが一つの目安です。ただし、学校の指導方針や模試の結果によって優先すべき年度・科目は変わります。大切なのは周回数そのものより、間違えた問題を教科書に戻って説明できる状態にすることです。解けた問題より、解けなかった問題に時間をかけましょう。

解剖学と生理学が苦手な場合はどうすればよいですか?

この2科目は基礎であり、放置すると応用科目にも影響します。解剖学は図や模型で位置関係をイメージし、生理学は体の働きの流れから理解しましょう。両方をセットで復習すると、構造と働きがつながって定着しやすくなります。苦手なまま進めず、早めに先生へ質問するのがおすすめです。

アルバイトをしながらでも合格を目指せますか?

両立している在学生もいます。特に治療院や整骨院でのアルバイトは、座学で学んだ知識を現場で確認できる学びの機会になります。ただし睡眠や復習の時間を削るほど詰め込むと逆効果なので、無理のない範囲で計画を立てることが大切です。

必修問題と一般問題はどちらを優先すべきですか?

まずは必修問題です。必修問題は80%以上の正答が必要な足切りがあり、ここを下回ると一般問題で高得点でも不合格になります。「必修は毎日、一般は計画的に広く」を基本方針に、必修の基礎を確実に取れるようにしましょう。

国家試験直前期にやるべきことは何ですか?

新しい教材を増やすのではなく、今ある教材と過去問・模試の復習を固めることです。間違えた問題を重点的に見直し、必修問題には毎日触れましょう。睡眠を削らず、本番で実力を出せる体調を整えることも直前期の大切な準備です。

柔道経験がなくても勉強についていけますか?

柔道経験がなくても、入学後に基礎から学べるカリキュラムであれば十分に目指せます。柔道整復師の学びの中心は、解剖学・生理学・柔道整復理論などの医療系の知識だからです。まずは基礎科目をしっかり積み上げることが大切です。

まとめ:柔道整復師の勉強法は、早めの復習と過去問反復が合格への近道

柔道整復師国家試験は、3年間の学びを着実に積み重ねていく試験です。直前の丸暗記では対応しにくいぶん、早い段階からの取り組みがそのまま合格に近づきます。1年次は授業の復習で解剖学・生理学などの基礎を固め、2年次で苦手科目を早めに見つけて潰し、3年次で過去問・模試・必修問題対策を徹底する流れが基本です。必修問題には毎日触れて足切りを回避し、一般問題は計画的に範囲を広げていきましょう。

また、独学だけでは受験資格を得られないため、模擬試験や補講などで日々の学習を支えてくれる養成校を選ぶことも、合格への大切な一歩になります。日本健康医療専門学校では、ここで紹介した勉強法を続けやすい環境を整えています。柔道整復師の学びに興味がわいた方は、柔道整復学科のページやオープンキャンパスもぜひのぞいてみてください。