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美容

実は見られている!爪、髪、唇などパーツ美養生のすすめ

皆さま、こんにちは!日中美容研究家の濱田文恵です。夏になると、紫外線によるシミ対策で美白ケアに励む方が多いでしょう。確かにシミのない透明感の溢れる肌は、人々に憧れられるものですが、一方で爪や髪、唇など細部にあたるパーツを疎かにしていては、気付いたら"だらしない人"のレッテルを貼られ、せっかくの美養生も台無しになりかねません......。今回の東洋美容のヒントでは、実は見られている、爪や髪、唇などに取り入れたいパーツ美養生のお話です。

1 内臓の鏡は肌だけじゃない

皆さまは、肌は"内臓の鏡"という言葉を耳にしたことはありますか?中医美容の考え方の一つで、外側から目で見えない内臓は、自分の状態を一番外側にある肌に何らかのサインとして出していることを意味しています。

でも実は、厳密に言えば、内臓の鏡は肌だけじゃないのです。中医美容では、内臓を"臓腑"と呼び、体は全て繋がっていると考えています。つまり体内にある内臓の状態は、その内臓に繋がる各パーツを見ることで把握できるわけです。

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例えば、爪の状態は体内の臓腑でいう、「肝」の状態が反映され、髪は「腎」、唇は「脾」と、それぞれの臓腑の状態を反映しています。言い換えれば、爪のトラブルには肝の美養生を、髪のトラブルは腎の美養生を、唇のトラブルには脾の美養生を行うといいわけです。さっそくパーツ毎にできる美養生をお伝えしていきますね。

2 【パーツ別】おすすめの美養生

2-1 美爪には適度なリフレッシュが大事

爪といえば、割れやすかったり、爪の表面がデコボコしたりと、一度は悩んだ経験のある方もいるでしょう。爪は肝の状態を表すので、爪に不調が生じたときは肝の不調が考えられます。

肝は、"曲直"といって自由に伸び伸びと活動することを好む性質があります。精神的なストレスや過労による身体的疲労で、肝は伸び伸びと活動できなくなると不調に繋がります。肝には全身の血を蓄え、さらに全身へ分配する働きを持つので、肝が不調になってしまえば、全身の血の巡りが悪くなってしまいます。全身への血の巡りが悪ければ、末端である爪先により巡らなくなり、爪が割れやすくなったり、爪の表面がデコボコしたりしてしまうのです。

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2-1-1 肝の美養生

肝は働きものであり、ストレスを溜めやすい臓。唯一休むことができるのが寝ているときです。また肝が特に養われる時間帯は深夜の1時から3時。そのため、遅くても夜11時前には布団に入り、深夜1時頃に最も眠りが深くなるように睡眠をとりましょう。毎日平均的に7~8時間の睡眠をとるようにするといいでしょう。ただし、肝が不調の度合いが大きくなればなるほど、気は上がりがちになり眠りも浅くなるものです。そのときは、ストレスによって不調となった肝の気を巡らせるために、寝る前に?塊花茶を一杯飲みながら1日の疲れをリセットするといいでしょう。

2-2 若々しい美髪には腎のパワーが必要

髪のトラブルにもさまざまありますが、最も嫌なことと言えば、抜け毛と白髪ではないでしょうか?抜け毛や白髪は加齢による影響も大きいですが、もしまだ若いのに抜け毛や白髪が増えたという方は、腎が弱っている可能性があります。

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腎には、私達のからだに必要な気血津液の元でもある精気を蓄えています。そのため腎が弱ってしまえば、精気の消耗が激しくなります。中医美容では、"髪は血の余り"と言われていて、黒々としたハリのある髪は充分な血の表れと言えます。そのため、腎が弱まり精気が消耗されれば、自ずと血の不足に繋がります。血が不足すれば、髪に栄養が届かず、白髪や抜け毛の原因となってしまいます。そこで、まずは腎を元気にするツボに太渓(たいけい)というツボがあるので、気がついたときにツボ押ししてあげるといいでしょう。むくみにも聞くので、デスクワークの合間にもおすすめです。

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腎を養うと同時に血を補う食材も積極的に摂りましょう。血の材料である鉄分や亜鉛などを摂るのはもちろんのこと、血を作り出すために必要なビタミンB12と葉酸も必ず摂ってくださいね。

2-3 生まれつき唇美人は食生活も整っている

中医美容では、唇は体内の脾胃と繋がっているとされています。そのため、暴飲暴食によって、脾胃に負担がかかれば、スムーズに消化は行われなくなり、消化されなかった飲食物から痰湿が発生します。痰湿は体にとって不要なものなので、体外に排出されようとして、外と連携する唇を中心に口内炎や湿疹を作ってしまいます。

そこで、唇に口内炎や湿疹ができやすい方は、食生活を見つめ直してみましょう。特に冷たいものや辛いものは、脾胃にとっては負担になりやすいので控えましょう。

また朝ごはんを食べない習慣のある方も注意が必要です。中医美容では、「早?要吃好,午?要吃?,??要吃少。」という言葉があり、意味としては"朝ごはんはちゃんと食べて、お昼ごはんはお腹いっぱい食べて、夜ごはんは食べ過ぎないで(腹八分目)"という意味ですが、この言葉からも朝ごはんの重要性が分かりますね。

もし朝に食べる時間がなければ、前日に少し多めに味噌汁を作っておいたり、余った白米でおにぎりを用意したりなどして、朝ごはんをきちんと食べるよう工夫をしてみましょう。腎と同じように、脾にも脾を元気にするツボがあるので、ご紹介しますね。

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親指の内側にある骨のでているところすぐ後ろにあるツボ・太白(たいはく)です。食生活が荒れているなと思ったら、お風呂上がりにこのツボをプッシュしてあげるといいでしょう。

いかがでしたか?肌のお手入れももちろん大事ですが、爪や髪、そして唇も体内の状態を表していると思うと、パーツを整えることは綺麗へ近づくだけでなく、健康な体作りにも繋がるわけです。是非とも、この機会にご自身の爪や髪、そして唇の状態をチェックしてみて、パーツ美養生にも励んでみてくださいね。それではまた次回お会いしましょう。

■著者プロフィール

日中美容研究家 濱田文恵

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自身のニキビ肌をセルフ美容で克服した経緯を経て"キレイ" は自分でも作れることを啓蒙するため一般社団法人日本セルフ美容協会®を設立。毎日のセルフ美容に自身のルーツである東洋と西洋を組み合わせた独自の美養法を提唱する。著書『運命をこっそり変える』セブン&アイ出版。

国際中医薬膳師 / 医薬品登録販売者 /日本エステティック協会認定エステシャン / 日本毛髪科学協会認定毛髪診断士

公式サイトhttp://hamada-fumie.info/