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美容

【残暑~初秋】夏のお疲れ肌リセットと秋の老け肌準備

皆さま、こんにちは!日中美容研究家の濱田文恵です。まだまだ夏の暑さは残りますが、徐々に秋に向かって涼しくなっていきます。日を追うごとに身体は過ごしやすくなる一方で、私たちの肌は大変な時期に突入します。この時期は、夏の終わりから秋が始まる季節の変わり目なので、不安定な外気に合わせて、きちんとスキンケアをしないと肌が揺らぐだけでなく老け肌にまで発展しかねません。今回の東洋美容のヒントでは、この時期に合わせた美養法を伝授したいと思います。

1 夏と秋の変わり目、今のあなたの肌はこんな状態

本格的な秋が始まる前のこの時期の肌は夏の疲れを引きずり、さらにこれからやってくる乾燥により肌はパニック状態。正しくケアをするために、まずはこの時期特有の肌特徴を確認してみましょう。

1-1 9月残暑】紫外線と毛穴開きでお疲れ肌

夏といえば避けて通れないのが、紫外線。紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cと、3種類ありますが、中でもUV-Aは"生活紫外線"とも呼ばれ、海や山などのレジャー先に行かなくても、普段ただ生活をしているだけで、私たちの肌を褐色に招き、ときにはシミを生成する厄介な紫外線です。UV-Aは長い波長を持つので、室内にいても、カーテンや窓を通り越して、私たちの肌を攻撃します。

 

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つまり、紫外線が強い夏は、どんなに日焼け止めや美白美容液で紫外線対策をしていても、何かしらの紫外線ダメージが私たちの肌に影響を与えているわけです。

それに加えて、島国ならではの"湿度と高い気温"は皮脂分泌を過剰にし、毛穴を開かせたり詰まりやすくしたりします。毎晩のクレンジングで、せっかく毛穴ケアをしても、翌日外に出れば肌はまた同じ状態を繰り返すのです......。

このように9月の肌は、夏の季節によるダメージが積み重なり、私たちが思っているよりずっとお疲れ状態なのです。

1-2【10月初旬】湿度の低下で肌が乾燥状態に

10月が近づくにつれて、気温の低下と共に湿度も低下します。私たちの肌は、気温の変化に対しては適応能力が高く、1日あれば体温を調整して、外の気温に肌を順応させていきます。しかし、湿度の変化に対しては弱く、最低でも約5日間は必要。そのため、急な湿度の低下が起きれば、肌は対応できず、一気に乾燥状態に陥ってしまうというわけです。

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日本では、「風邪は万病の元」という言葉がありますね。中医学でも「風邪は百病の長」とされ、一度こじらせると様々な身体の不調が出てくることから、例えられている言葉なのですが、肌にとっての乾燥は、体にとっての風邪のようなもの。一度こじらせると、様々な肌トラブルを招いてしまうのです。

このように、10月初旬の肌は、気温と湿度の低下に備え、早めのうちから肌の保湿や乾燥対策の準備を必要としているのですよ。

2.日中美容研究家発!残暑から初秋の美養法伝授

今の肌状態と、これからの肌傾向が分かったところで、中医学が大切にしている"未然に防ぐ"の考えにならって、肌の面では季節にあわせた美養法を取り入れましょう。日中美容研究家として、体内と体外の両方から手軽にできる美養法をご紹介しますね。

2-1 美白美容液によるスキンケアは継続を

夏のあいだは、美白美容液を朝晩使っていたのに、8月の終わりと同時に使うのをやめて、一気に保湿ケアにシフトする方がいますが、1-1でお伝えしたように、9月はまだまだ残暑による影響で肌は夏のダメージを引きずっています。一般的に肌のターンオーバーは約28日間とされているので、夏の間に紫外線によって生成された過剰なメラニン色素をきちんと排出する、または還元されるまでは美白美容液を引き続きスキンケアに取り入れるといいでしょう。

2-2 丁寧な洗顔と保水力を高める化粧水選び

島国である日本は台風の発生もあり、夏の終わりから秋の始まりは"湿邪と燥邪"という二つの邪気が身体や肌に悪さをすると考えられています。漢字から分かるように、ベタベタとした湿と乾燥を表す燥は、全くの相反する性質を持っています。これを肌との関係性で表すと、肌状態を湿邪でベタベタするのに、燥邪によって肌の乾燥も感じるという非常に厄介な状態に......。

そこで、毎日のスキンケアにおいて意識して欲しいのが、まずは洗顔。残暑の湿邪によって肌がベタつくので、放置してしまうと毛穴トラブルに発展します。丁寧な洗顔を意識してください。ネットできちんと泡立てた洗顔料で肌表面の余分な油分をリセットしましょう。

 

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洗顔後に使う化粧水は、べたつきがちな肌にも使いやすいみずみずしいテクスチャーのものがおすすめ。その上で、肌が本来持っている天然の保湿因子であるアミノ酸やセラミドなどが配合された化粧水をたっぷり馴染ませましょう。肌の保水力が上がれば燥邪による乾燥にも負けない肌作りが叶いますよ。

2-3 体内からも潤い対策

「肌は内臓の鏡」。中医学では体内をケアし、健やかな状態に整えれば、肌も自ずと綺麗になれると考えています。そこで、上記でお伝えしたスキンケアに合わせて、体内からも潤い対策をしましょう。先ほど紹介した湿邪と燥邪は肌だけでなく、体内に入り込み悪さをすることも可能。そこで、湿邪と燥邪に打ち勝つための食材を積極的に摂りましょう。

湿邪に打ち勝つ食材といえば、利尿作用の高いハトムギ、黒豆、あずき、大根、きゅうり、レタスがおすすめ。

燥邪に打ち勝つ食材といえば、潤い作用の高い百合根、白木耳、梨、長ネギ、紫蘇、白ごまがおすすめ。

私のお気に入りは、朝ごはんにハトムギ、百合根、白胡麻を組み合わせたお粥。

ハトムギは体内の余分な湿を取り去るだけでなく、古代より肌を白く導いてくれる食薬と期待されてきました。百合根と白胡麻は肌と繋がりがあり、乾燥に弱い肺を養生してくれます。また百合根には安神作用もあるので、感傷的になりやすい秋の情緒面も整えてくれるのでおすすめです。

 

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作り方は、材料を一緒に入れて煮込むだけ。ハトムギと百合根が柔らかくなるまで煮込み、日が通ったら白米を入れて、お好みのとろり具合になったら、最後に白胡麻を振って終わりです。やや時間が掛かるので、白米を炊く際にハトムギと百合根も入れて一緒に炊き、出来上がってから水を足してお粥にすると手軽でいいですよ。取り入れやすい方法で、ぜひ体内からも潤い対策を心掛けてくださいね。

いかがでしたか?一年の中で、冬から春、そして夏から秋は、中医学でいうと陰から陽、陽から陰に大きな変化がある時期。自然界で暮らす私たちにとってもこの変化は、身体や肌に様々な影響をもたらします。特に季節の変化を無視して、肌のお疲れ状態を省みずに放置していると本格的な秋が来る前に一気に老け肌を招いてしまいます。ぜひ、老け肌にならないよう準備を始めてくださいね。

■著者プロフィール

日中美容研究家 濱田文恵

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自身のニキビ肌をセルフ美容で克服した経緯を経て"キレイ" は自分でも作れることを啓蒙するため一般社団法人日本セルフ美容協会®を設立。毎日のセルフ美容に自身のルーツである東洋と西洋を組み合わせた独自の美養法を提唱する。著書『運命をこっそり変える』セブン&アイ出版。

 

国際中医薬膳師 / 医薬品登録販売者 /日本エステティック協会認定エステシャン / 日本毛髪科学協会認定毛髪診断士

 

公式サイト http://hamada-fumie.info/