将来に役経つ情報を発信中! ニッケン知恵袋

柔道整復師について知る

最終更新日: 2026.07.29 公開日: 2026.07.28

柔道整復師×NASMでスポーツトレーナーを目指す!資格の特徴・費用・学び方を解説

「スポーツトレーナーになりたいけれど、どの資格を取ればいいんだろう」----部活でケガをして、整骨院の先生やトレーナーに助けてもらった経験から、そんなふうに調べ始めた高校生も多いのではないでしょうか。トレーナー系の資格はたくさんあり、名前を見ただけでは違いが分かりにくいものです。

この記事では、世界標準のパーソナルトレーナー資格「NASM」と、ケガに対応できる国家資格「柔道整復師」を組み合わせて学ぶ道を紹介します。NASMとはどんな資格か、柔道整復師と組み合わせる意味、取得の流れ、そして柔道整復師を学びながらトレーナーを目指せる環境まで、学びの環境選びのポイントもあわせて、高校生にも分かりやすく解説します。

NASMとは?世界標準のパーソナルトレーナー資格

まずは「NASMって何?」に答えます。初めて聞く名前でも、その背景を知ると信頼できる資格だと分かるはずです。

NASM-CPTは米国発・NCCA認証のトレーナー資格

NASM(全米スポーツ医学アカデミー/National Academy of Sports Medicine)は、アメリカ・アリゾナ州に拠点を置くパーソナルトレーナーの教育団体です。世界95カ国に広がるトレーナー教育プログラムを展開しており、その基幹となる認定資格がNASM-CPT(NASM認定パーソナルトレーナー)です。NASM-CPTは、アメリカのNCCA(国家認証機関委員会)という第三者機関に認証された資格で、国際的に通用する水準が客観的に裏付けられています。

日本ではJWI(JAPAN WELLNESS INNOVATION)が公式窓口となっており、日本語の教材(テキストと動画)で学び、国内の試験会場で受験できます。英語の壁を心配しなくてよい点は、高校生にとって安心材料です。なお、NASM-CPTは医療の国家資格ではないため、治療行為はできません。あくまで「安全で科学的な運動指導のプロ」であることを証明する資格だと理解しておきましょう。

OPTモデル:安定性→筋力→パワーの科学的トレーニング

NASM最大の特徴が、OPTモデル(最適性能トレーニング)と呼ばれる独自のトレーニングシステムです。①安定性(STABILIZATION)→②筋力(STRENGTH)→③パワー(POWER)という3つのレベルで構成され、相手の段階に合わせてトレーニングを組み立てていきます。

部活の筋トレを思い出してみてください。フォームが崩れたまま重いバーベルを持ち上げれば、ケガのもとになります。OPTモデルは「いきなり重いものを持たせない。まず体を安定させる土台から」という順番を科学的に体系化した仕組みです。理学療法士によって開発された背景を持ち、エビデンス(科学的根拠)にもとづいて、年齢や運動能力が違う相手にも安全にプログラムを提供できるのが強みです。

NSCAなど他のトレーナー資格との違い

日本で知られるパーソナルトレーナー系の資格には、NASM-CPTのほかにNSCA-CPTやJATI認定トレーニング指導者などがあります。主な違いを整理してみましょう。

資格認定団体特徴
NASM-CPTNASM(米国)OPTモデルにもとづく段階的トレーニング。NCCA認証。2年ごとに更新
NSCA-CPTNSCA(米国)ストレングス&コンディショニングの体系が中心。3年ごとに更新
JATI認定トレーニング指導者JATI(日本)日本のトレーニング指導者団体が認定する国内資格

大切なのは「どれが上か」ではなく、学びの体系が違うということです。そして実際には、自分が進む学校がどの資格に対応しているかで選ぶのが現実的です。この点はのちほど、学びの環境の話として詳しく紹介します。

柔道整復師×NASMがスポーツ現場で強い理由

次に、なぜNASM単体ではなく、柔道整復師と組み合わせるのかを見ていきます。キーワードは「ケガ」と「トレーニング」の両輪です。

「ケガへの施術」と「科学的なトレーニング指導」を両輪にできる

スポーツのケガは、「発生直後 → 回復期 → 競技復帰 → 再発予防」という流れで進みます。たとえばサッカーの試合中に足首をひねった選手がいたら、まず状態を確認し、必要に応じて固定して応急対応する----ここは柔道整復師の領域です。痛みが引いたら、復帰に向けて段階的にトレーニングを積み上げていく----ここはNASMで学ぶ領域です。

とくに相性がよいのが、OPTモデルの「安定性から始める」という考え方です。ケガ明けの選手にいきなり強い負荷をかけるのは危険です。まず体の安定性を取り戻し、それから筋力、最後にパワーへという段階的な進め方は、ケガからの復帰支援と自然につながります。この一連の流れを、医師やコーチと連携しながら全体像として見通せることが、ダブルで学ぶ大きな強みです。

医療国家資格の信頼と国際資格の指導力を掛け合わせられる

柔道整復師は、厚生労働大臣の免許を受けて、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷といったケガに施術できる国家資格です。ケガへの対応には、整復・固定・後療法という手術によらない方法を使います。ただし外科手術や投薬、医師のような診断はできず、骨折・脱臼への施術は応急手当の場合を除いて原則として医師の同意が必要です。柔道整復師の仕事の詳細は柔道整復師とはどんな仕事かもあわせてご覧ください。

一方のNASMは、治療行為ができません。つまり、片方だけでは「治療はできるが最新のトレーニング体系は専門外」「トレーニングは指導できるがケガには踏み込めない」という壁があります。両方を学ぶことで、ケガの状態を正しく理解したうえで安全に運動指導ができる----そして自分の範囲を超えるときは迷わず医療機関につなげられる。この「安全に判断できること」こそが、選手や保護者からの信頼につながります。

就職・キャリアの選択肢が広がる

ダブルライセンスは、働ける場所の幅も広げてくれます。整骨院やスポーツ整骨院、パーソナルジム、学生スポーツや地域スポーツの支援、実業団・プロチームのサポート、さらに柔道整復師は接骨院・整骨院の独立開業も可能です。開業に興味がある人は柔道整復師として独立開業するにはも参考になります。

正直にお伝えすると、プロチームの専属トレーナーは人気が高く、狭き門です。まずは整骨院やジム、学生スポーツの支援などで経験を積みながらステップアップしていくのが現実的な道です。また、独立開業では保険が使える範囲や広告表現、業務範囲にルールがあるため、それを守ることが前提になります。スポーツトレーナーという仕事の全体像はスポーツトレーナーになるにはどんな資格が必要かで詳しく解説しています。

NASM-CPTの受験資格と取得の流れ

「高校生でも取れるの?」「どうやって取るの?」に答えます。制度の情報は日本公式窓口であるJWIの公式情報(2026年時点)にもとづいています。

受験資格は18歳以上・高卒以上で高校卒業後すぐ目指せる

NASM-CPTの受験資格は、18歳以上・高校卒業以上です(JWI公式)。つまり、高校を卒業して専門学校に入学したら、すぐに学習を始められます。学会への会員登録が受験の必須条件になっているわけではなく、日本語の教材で学び、試験に挑むというシンプルな流れです。進路を考えている今の段階で、「入学後に始められる」と分かっているだけでも計画が立てやすくなるはずです。

試験方式・資格更新のしくみを押さえる

試験や資格更新のしくみを早見表にまとめます。条件は変わることがあるため、必ず最新の公式情報で確認してください(2026年時点・JWI公式)。

項目内容(最新の公式情報で要確認)
受験資格18歳以上・高校卒業以上
試験方式CBT方式(全国約250カ所の会場でパソコン受験)
CPR/AED合格後のライセンス登録時に認定証コピーの提出が必要(受験時点では不要)
有効期間・更新合格日から2年間有効。2年ごとに更新(継続教育単位2.0 CEUの取得が必要)

ポイントは、資格の更新が2年ごとであることです。取得して終わりではなく、学び続けることが前提の資格だといえます。なお、学ぶ内容は専門的で情報量も多いため、「簡単に取れる」わけではありません。計画的に学習を進める姿勢が必要です。教材や受験にかかる費用は、最新の情報を公式サイトや学校で確認しましょう。

柔道整復師で学ぶ解剖学・運動学がNASMの学習に活きる

NASM-CPTのカリキュラムには、神経系・骨格系・筋肉系、姿勢や動作の評価、OPTモデル、栄養などが含まれます。実はこの土台部分は、柔道整復師の養成課程で学ぶ内容と大きく重なります。

柔道整復師で学ぶ内容NASM-CPTで活きる場面
解剖学筋肉・関節・神経のしくみの理解
生理学運動時の体の反応の理解
運動学姿勢・動作の評価、フォーム分析
外傷の知識ケガ予防・復帰時の負荷設定

ただし、柔道整復師の勉強をしていれば自動的に合格できるわけではありません。OPTモデルなどNASM独自の体系は、別途しっかり学ぶ必要があります。だからこそ、在学中に両方を目指すなら、トレーナー資格に対応したコースのある学校を選ぶと、国家資格の学びとトレーナーの学びを結びつけやすくなります。

ニッケンのスポーツトレーナー養成コースでNASM×国家資格を目指せる

東京・浅草橋の日本健康医療専門学校(ニッケン)には、まさにこの「NASM×国家資格」のダブルライセンスを目指すスポーツトレーナー養成コースがあります。

午後開講の2年制コースで国家資格の学びと両立できる

スポーツトレーナー養成コースは、2年制・14:00〜17:10開講・定員20名のコースです。対象は鍼灸学科・柔道整復学科の午前部の学生で、午前は国家資格の授業、午後はトレーナーとしての学び、という1日の流れで両立を目指します。対象が午前部に限られる点は学科・部の選び方に直結するため、出願前に必ず確認しておきましょう。

資料請求やオープンキャンパスでは、次のような点を聞いておくと安心です。

  • NASM資格取得までの流れと在学中のサポート内容
  • 教材費など学費以外にかかる費用
  • CPR/AED講習の扱い
  • 現場実習の参加条件
  • 柔道整復師国家試験対策との両立方法

早稲田大学ラグビー部など豊富なスポーツ現場実習

このコースの大きな特徴が、実際のスポーツ現場での実習です。公式ページでは、早稲田大学ラグビー部、拓殖大学バスケットボール部、駿河台大学陸上部(見学実習)、NTT東日本関東病院のほか、高校部活動支援として松戸馬橋高校バスケットボール部や松戸市立松戸高校陸上競技部など、具体的な実習先が紹介されています。全国規模のサッカー大会や提携整骨院・ジムでの実習実績もあり、大会や練習といった本物の現場でトレーナー技術を身につけられる環境です。

在校生の声も紹介されています。高校時代に腰のケガで長期離脱した際、トレーナーの方に支えられた経験から、ケガで辛い思いをしている人を助けたいとこの道を志した学生です。部活のケガをきっかけにトレーナーを目指す----同じ思いを持つ人にとって、身近なロールモデルになるはずです。

コース長は柔道整復師×NASMトレーナーの実務家

コース長の鮫島洋一先生は、2014年に本校で柔道整復師を取得後、鍼灸・あん摩マッサージ指圧師の資格も取得し、現在は整骨院の院長として現場に立つ実務家です。トレーナー資格としてNASM-PES・NASM-CPT・JSPO-AT・日本陸上競技連盟公認トレーナーを保有しています。

コースが目標に掲げるのは、治療に結びつくリハビリと、体を鍛えるストレングスの両方ができる、即戦力トレーナーの育成です。まさにこの記事で紹介してきた「柔道整復師×NASM」というキャリアを体現した人物から、直接学べるコースだといえます。

まとめ:柔道整復師×NASMのダブルライセンスでスポーツ現場への一歩を

柔道整復師はケガへの施術ができる国家資格、NASMは科学的なトレーニング指導力を証明する世界標準の資格です。両方を学ぶことで、ケガへの対応から復帰・再発予防のトレーニングまで、選手を幅広く支えられるようになります。NASM-CPTは18歳以上・高卒以上から目指せ、2年ごとの更新制度など資格のしくみを押さえておけば、専門学校在学中から計画的に学習を始められます。学びの環境を選ぶときは、対応しているトレーナー資格、対象学科・部、現場実習の内容、国家試験対策までしっかり確認しましょう。

柔道整復師の国家資格を目指しながら、世界標準のトレーナー資格NASMも学びたい人は、日本健康医療専門学校スポーツトレーナー養成コースをチェックしてみてください。コースの詳しい内容や資格取得までの流れは、資料請求やオープンキャンパスで直接確認できます。