Blog

卒業生Voice

卒業生Voice

卒業生レポート長島茂之さん(柔道整復学科2006年卒業、鍼灸学科2008年卒業)

  • Facebook共有リンク
  • Twitter共有リンク
  • LINE共有リンク
  • Google+共有リンク

再起を図る人を支援し夢を実現させる場所を目指して

p2~3インタビューレポート写真 長島さん1.jpg

 

事故によるケガで苦しみ治療家を志す

20代の前半、私はバイクで事故に遭い、足の骨折やムチ打ちなどの大ケガをしました。以前のように走ったり飛んだりすることが出来ず、水泳やバスケが大好きだったので、もうスポーツはできないのかもしれない、とかなり落ち込みました。

当時、通っていた整骨院での治療やリハビリによって症状が劇的に改善し、元のように動けるようになったことで、絶望的な気分から治療によって救われた...ひとりの患者として、治療の効果を実感し、先生の優しさにも癒されました。

その時、「治療家の資格を取得して人を治せるようになりたい。私と同じように、苦しみ悩んでいる人の再起をサポートしたい」と思いました。

2003年、日本健康医療専門学校(ニッケン)の柔道整復学科に入学。担任は、さまざまな人生経験を積み、魅力的な先生でした。先生の経験や考えをうかがうにつれ、いつしか私も治療だけではなく、若手の教育もしてみたいと思うようになりました。

在学中は、午前はアルバイト、午後は授業という毎日でした。柔整の3年目に、鍼灸学科に進学しました。当時働いていた治療院で、めまいや頭痛、自律神経の不調などの患者さんが多かったことがその理由です。患者さんの悩みを聞く中で、自分も鍼灸によって多くの人を救いたいと思いました。

入学当時から開業を視野に入れていたため、在学中にはいくつかのグループ院で働きました。若手人材の教育に定評がある院、技術の優れた先生がいる院など、特徴のある治療院でそれぞれの強みや長所を学んだのです。柔道整復師の資格取得後には、責任あるポジションに就き、自分の理想とする治療院のイメージを描きながら仕事をしていました。そして、2008年、はり師きゅう師の資格も取得してニッケンを卒業しました。

 

教員資格を取得臨床経験も経て開業へ

卒業後は、鍼灸の教員養成課程に進み、教員技法や治療技術の研鑽、臨床経験も積むことができました。その後、柔道整復師の教員養成課程に。その間は、グループ院で院長として新規開業の経験も積みました。
2種類の教員免許を取得後、私の師が校長を務める沖縄の医療系専門学校に招聘されました。私は柔道整復学科の学科長を務め、付属治療院で治療も行なうことになりました。
沖縄ではスポーツが盛んなため、多くのケガをした子どもたちやスポーツ選手、その他に痛みや不調を訴える高齢者まで、幅広い患者さんを診ていました。その中で、治療だけではなくケガをしない体づくり、病気にならない健康づくりという「予防」が地域医療に重要であると強く感じました。
教育者そして治療家としてたくさんの経験を重ねて、2015年、いよいよ自分の治療院「ReBOOT鍼灸整骨院」を開業することになりました。
場所は、地元である江戸川区。治療は柔道整復術による運動器疾患の対応と、鍼灸治療で自律神経系や婦人科疾患などに対応します。また、リハビリも重視し、当時では珍しかったリハビリのスペースも併設しました。
開業1年目は、周知に苦労しました。今までの経験から、駅前の激戦区を避けて、あえて住宅街の立地を選びました。地元なので友人などは来てくれますが、なかなか患者さんが増えませんでした。ネット広告やポスティングによる周知を図り、少年野球チームでのメディカル・チェック、町内会のお祭り参加など、地元のコミュニティに積極的に関わるようにしました。
交流が深まるうちに、徐々に患者さんも増え、さらにご家族やご友人などの紹介と、地元だけでなく遠方からの患者さんも増加。やはり、口コミの力は大きいと実感しました。

 

p2~3インタビューレポート写真 長島さん2.JPG

 

資格取得者の研修や人材育成の施設をつくりたい

ReBOOT鍼灸整骨院の「reboot(リブート)」とは再起動という意味ですが、当院では再スタート、再チャレンジという意味合いも含んでいます。

患者さんの身体を再起動させ、あきらめていた目標に再チャレンジして、再び笑顔で人生を歩んでほしい...という思いから名づけました。

身体の不調や痛みによって「旅行をあきらめた」、「ケガで試合に出られない」など、自分にとってかけがえのない楽しみや夢を断念しなくてはいけないこともあります。私たちは、そんな人たちの再スタートを応援し、実現させる場所を目指しています。
当院では、治療前の問診と検査、姿勢チェックを重視しています。全身が映る鏡を一緒に見ながら、歪みや姿勢を共有することで、患者さんに健康意識を持ってもらうように促しています。
そして、東洋医学と西洋医学を融合した検査や評価を行い、最適な治療プランを提案しています。痛みの改善だけでなく、柔軟性や筋力の向上、運動機能の改善を図り、復帰までをしっかりサポートすることで、再び目標にチャレンジする身体づくりを目指します。

新型コロナウイルスの感染拡大は、当院にも大きな影響がありました。非常事態宣言中は、来院できない患者さんのために、「運動不足」や「肩こり・腰痛」などお悩み別のコンテンツを作り、自宅で出来る筋トレやストレッチなどオリジナルの動画を配信しました。

新型コロナウイルスの影響は、患者さんの心身にも現れています。不眠やめまい、頭痛など、自律神経系の症状を訴える患者さんが増えています。長期化する自粛生活に不安やストレスが蓄積し、身体的な不調につながっているのでしょう。問診の時間を多めにとり、少しでも不安を解消し、くつろいでいただけるように治療を行なっています。

今後としては、治療家としてもっと研鑽を積みたい、また教育者として優秀な人材を育成したい、そんな想いがあります。そのため、現在は治療の傍ら医療系専門学校で講師としても教壇に立っています。
今、治療院の院長を務めているのは私の教え子です。臨床現場で成長し活躍している姿を見るのは、何よりもの喜びです。将来的には、資格取得者の卒後研修と治療院の機能を併せもつ施設を東京と沖縄につくり、人材を育てたいと考えています。
 
柔整も鍼灸も人を治す仕事です。資格や技術だけがあってもうまくいくとは限りません。人と向き合う、寄り添うという姿勢が不可欠だと思います。

今後も、治療家が患者さんから必要とされることは変わらないでしょうが、治療家自身の質や人間性も問われてきます。病院とはちがう、より身近な存在として、人々をサポートする役割を担う存在として、その自覚と責任感をもちながら治療を行うことが大切です。
開業を目指す皆さんは、その覚悟をもって将来に向かって羽ばたいてほしいと思います。

 

p2~3インタビューレポート写真 長島さん5.JPG

 

PROFILE

長島茂之 Shigeyuki Nagashima

ReBOOT鍼灸整骨院 代表

2003年、日本健康医療専門学校柔道整復学科に入学。

2005年、日本健康医療専門学校の鍼灸学科に入学。

2006年に柔道整復師、2008年に鍼灸師の国家資格を取得。

卒業後は鍼灸の教員養成課程に進み、教員技法や治療技術の研鑽を経て、

その後、柔道整復師の教員養成課程に進む。

2種類の教員免許を取得後、沖縄の医療系専門学校で柔道整復学科の学科長を務める。

2015年、ReBOOT鍼灸整骨院を開業。

 

ReBOOT鍼灸整骨院 公式サイトはこちらから

https://reboot.work/

   

ReBOOT鍼灸整骨院の紹介はこちら

https://lab.niken.jp/690/